フォトショップでいまいちな写真をちょっといい感じにするシャープのかけ方。

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前回はトーンカーブで色の補正をしてまして、だいぶ写真が映えるようになりましたが、仕上げにシャープというもう一手間を加えたいと思います。

パッと見た感じは気づきにくいですが、写真の中心になる野菜炒め辺り、ぽわーんとしてる感じですね。インパクト出すためにもうちょっと引き締まった印象にしたいところです。
そこで「シャープ」をかければいいわけですが、フォトショップにはシャープをかけるといってもいろいろ方法がありまして、その中でもてっとり早いシャープのかけかたについて説明してみたいと思います。

アンシャープマスクのかけ方

メジャーなところがこのアンシャープマスクですね。

フィルター→シャープ→アンシャープマスク

を選択すると、


こんなのが出てきます。

プレビューにチェックを入れて確かめながら、半径しきい値の数値をいれていきます。

量・・・シャープをかける量ですね。数値が大きいほど輪郭線が強調されます。

半径・・・輪郭線を強調する範囲です。数値が小さいと輪郭だけをピリッとさせますが、大きすぎると画像全体が強調されますので、見づらい画質になってしまうことがあります。

しきい値・・・アンシャープマスクを適用させる範囲なのですが、私はめったにここの数値は動かしません。

 

数値の目安ですがおおまかな基準として、量:50%~150%、半径0.1~1.0pixelあたりで調整するのが望ましいと思います。


今回は、量:70% 半径:0.5pixelでアンシャープマスクをかけました。

これをいきなり数値を大きくしてしまうと、


量:150% 半径2.5pixelの例。

むはーっ!数値的にはたいして大きい感じはしませんが、これくらいでもガビガビな画像になっちゃいますので、ご注意を。

 

スマートシャープのかけ方

Photoshop CS2からスマートシャープというのもついています。

このスマートシャープを使うとアンシャープマスクより細かい設定ができるので、繊細に仕上げたい時はなかなか便利ですよ。

フィルター→シャープ→スマートシャープ

を選択すると

こんなのが出てきます。

量と半径は先ほどのアンシャープマスクと同様、シャープをかける量と輪郭を強調する範囲です。

このスマートシャープでなかなかいいのが、除去のところ。説明しますと・・

ぼかし(ガウス)を選択すると、アンシャープマスクに近いです。なんとなくやんわりシャープがかかっているような。

ぼかし(レンズ)を選択すると、光がかぶったような画像のときに使うとよいらしいです。

ぼかし(移動)を選択すると、これは手ブレでぼけてしまった画像に効果的です。角度も調整できるのがすごい。

・・・と、いった具合に画像に合わせたシャープをかけることができます。

 

さらに、詳細の方を選択すると、さらにハイライト部分シャドウ部分にわけてシャープを調整できるので、ちょっとありがたいですね。

↓スマートシャープのいじり方はこちらに詳しいことが書いていますよ。

http://kb2.adobe.com/jp/cps/563/5639.html

また、これは最近知ったのですが、

アンシャープマスクだと何度も修正など出来ないのですが、スマートフィルターに変換を選ぶと、これまた修正が何度でもきくようになるんですね。

 

こんなふうにレイヤースマートフィルターが出現してくれまして、スマートシャープのところをダブルクリックするとレイヤー効果を直すようにパネルが出てきて、何度でもやり直しがききます。頃合いを見ながら調整できるのはありがたい機能ですね。

うーん、これは便利だ。

 

 

↓こちらでスマートフィルターの事を知りました。色調補正なども、大変わかりやすいです。
Photoshop初心者さんが写真のレタッチ(色調補正)などをするために覚えたい機能
http://webdesignrecipes.com/photoshop-image-retouch-technique/

 

 

さて、アンシャープマスクとスマートシャープマスクはどっちを使うのがいいのか。

どっちがいいということはないと思うんですよね。その時の画像サイズや画質によっても使い分けてもらうのがよいかと。実際にやってみて、やりやすい方法でやるのが一番です。

ただし、画像にシャープをかける際は、気をつけなければならないことがあります。

色調補正にしろ、シャープにしろ、もとの画像に手を加えるということは見た目にはよくなってるように見えますが、実はちょっとずつ写真の質は衰えているんです。なのでやりすぎ注意なんですね。画像そのものを加工するということは、色を抜いたり足したりしてなめらかに見せている、という感じなのです。

なので、劣化が激しいシャープをかける際は、色調補正や適切なサイズに調整を行ってから一番最後の手順でかけてください。特に画質が堅調にでてしまう印刷物で使用する画像の場合は、先にモードをCMYKにしてから本当の最後の手順でシャープをかけましょう。

 

ちょっと裏技的シャープのかけ方。

画像にシャープをかける方法に、ちょっとハイレベルな「ハイパス処理」をつかう方法もあります。

レイヤーを複製します。

複製したレイヤーを選んで、フィルター→その他→ハイパスを選択。

そうすると、輪郭を抽出してくれます。半径をお好みで調節して輪郭をわりだします。ただし、ここでも数値のあげすぎは注意ですよ。

あとは、複製してハイパス処理をしたレイヤーをオーバーレイにすると・・・

画像にしっかりとシャープがかかります。

この方法は輪郭の抽出の調整具合が慣れていないと勘がつかめない方法ですが、もとの画像をいじるわけではないので、やり直しがきくことと、画像が荒れにくいという利点もあります。

そして処理を施しているレイヤーを分けているので、この後でも加工がしやすいという話もありますね。いいですよ、ハイパス処理。

 

画像加工は色調補正やトリミングに気をとられがちですが、シャープをかける行為も実は奥が深かったりします。こうした一手間で写真の印象がまた変わっていくんですね。

 

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