HDR(ハイダイナミックレンジ)の画像の作り方といろいろやってみた話。
HDR(ハイダイナミックレンジ)というかっこいい技法があるのですが、これって身近な写真に使うとなんか面白いのでちょっと遊んでみました。
HDRってなんだ?
明るさの足りない夜や、暗めの室内で写真撮影するとわかりやすいんですが、肉眼で見ると本当はもうちょっと明るいんだけど写真を撮るとどうも暗くなってしまうことがあると思います。
間違って暗く写っちゃった例。
毛色をきれいに出そうと、露出をあげすぎちゃった例。やりすぎて白い毛の部分の毛並が見えません。
カメラの設定で露出をあげてみたりして撮ると、今度は明るい部分が明るくなりすぎて白トビしちゃったり、かといって露出を下げると今度は暗い部分が見えなくなったり、なんだかうまくバランスが上手くとれない時があります。
そんな時は、露出の違う写真を組み合わせて良い塩梅の明るさで写真を見せることができるのがHDR(ハイダイナミックレンジ)という方法らしいです。足して2で割る、いいとこ取りなイメージですねえ。
HDR(ハイダイナミックレンジ)ってどうやって作るの?
私が使ってるのはフォトショップCS5ですが、持ってなくても作れますよ。
とりあえず、フォトショップでのやり方を説明します。
1.HDR Proに統合を使う方法。
明るさの違う写真を数枚用意します。最低でも明るめ、普通、暗めの段階くらい用意するといいですよ。
ファイル→自動処理→HDR Proに統合 を選択。
明るさの違う画像をそれぞれ選択して読み込みます。
調整する画面がでてくるので、様子をみながら各種スライダーを動かして調整してみましょう。
色の鮮やかさも残しながら、明るい画像にできます。分かりやすいように2枚の画像で説明しましたが、実際は3枚以上組み合わせますといい感じになります。
普通に画像補整するならトーンカーブやレベル補正などを使った方が楽ちんではありますが、写真を撮る際にあらかじめ露出の違う写真を数枚撮っておくと安心です。それを組み合わせたHDRだとバランス良く補正できますので覚えておくと便利な手法かもです。
2.HDRトーンを使う方法。
フォトショップCS5以降だと、もう一個やり方があります。これがもっとも楽ちんな方法かと思います。
写真によってバランスが違うので、各種スライダーを動かして調整してみてください。
納得のいく調整ができたら、OKすればできあがりですよ。
HDRでつくってみた写真。
さてウチのにゃんこの写真もいいですが、ちょっとわかりにくいので他の写真でも比べてみましょう。
せっかくのHDR加工、被写体によってはなかなか面白い加工ができますのでちょっと遊んでみましたよ。
こちらは、王者の風格マーコール。王者なのに逆光でお顔が見えませんね。
これにHDRを適用すると、
「小坂鉱山事務所」っていう建物。もともと日本的な建物じゃないですが・・
HDR適用後。
ちょっと外国っぽくなった。何かの背景にでも使ってほしいくらい。
HDR適用後。
これは小坂鉱山事務所とお花のコラボレーション。
その近くにある康楽館っていう歴史ある芝居小屋。
日が沈みすぎてあんまりきれいに撮れなかった。しかしHDRを適用すると、
他に動物の写真にもやってみましたよ。
ちょっと写真掘り起こしていろいろやってみましたが、なかなか楽しいですね。
ただし、HDRは写真によってうまく加工できるものとできないものがあります。確実に明るい部分と暗い部分がしっかりしていることと、ブレやボケのない写真でないとうまくいかないようですね。
フォトショップの古めのバージョンでも、ElementsでもHDRが作れる。
今回はフォトショップCS5での作りかたを説明しましたが、他にもいろんな方法があるようですよ。
Photoshop VIP わずか3ステップで完成、フォトショップで超簡単なHDR写真をつくる方法
この方法だとやや古いバージョンでも可能ですね。覚えておきたいところ。
Photoshop Elements 9 でアクションを実行する方法 | HDR Works
Photoshop Elements 9でもアクションを追加してうまいことできちゃうみたいですね。すごいな、よく見つけるなあ。
Photomatix Pro 4.0 日本語版 | HDRsoft社
専用ツールもあるらしい。もともと英語版ですが、日本語版もあるみたいです。体験版もあるみたい。
HDR Works
それからHDR(ハイダイナミックレンジ)については、こちらの方がすごく詳しく書かれています。
Photomix proを使って作られてますが、どの作品も素敵ですよ。芸術的。
なんかちょっと失敗写真かも・・ってなっても諦めないで加工してみると案外使えることもあります。味のあるテイストにしたいときはいいかもですね。
その前に使いどころを探してみようかな・・。